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流産・子宮内胎児死亡時の処置・手続き
流産・子宮内胎児死亡が分かった時点で、感染などおこさないためにもできるだけ早く処置を行う必要があります。
週数によって異なります。
流産後の処置 (12週未満)
《子宮内容除去術》
★手術承諾書が必要(ご主人・本人の同意が必ず必要、印鑑もそれぞれ必要です)
★子宮口が固く閉じている場合など前の日から処置(2〜3分)をします。勤務していた病院では前日にほとんど子宮口にラミナリアをいれていました。
海草の茎でできており水分を含むと膨らみ子宮口を開きます。
大中小の大きさがあり、1度のみ、または、子宮口が開いてきたら再度大きいサイズをいれかえたりします。
なお、経産婦さんの場合、ラミナリア挿入は行わないケースが多いでしょう。
*入れる処置自体はそんなに痛くないですが、子宮口が開く過程で痛みがある場合、痛み止めを使うことができます。無理せずにね。
★採血をします。(貧血や、感染症を調べます)
★当日点滴をします。血管確保なので、最初は電解質だけです。 その後、麻酔がかかりやすくする筋肉注射を行います。
★点滴のルートの横の部分から麻酔薬注入します。
★麻酔がはいると同時ぐらいにかかります。
(お酒が強い人はかかりにくい・私は目が回るように気持ち悪かったです・吐く人もいます)
★掻爬(ソウハ)吸引を行い赤ちゃんや付属物を排出します。
★手術自体10分もかかりません。その後超音波できれいになっているかを確認します。
★術後収縮剤を注射または、ルートの横の部分より注入します。
★全身状態をチェックし病室にもどります
★2時間ぐらい点滴はつけたままです。2時間後子宮口につめたガーゼをはずし出血が多くなければトイレ歩行も可能です。
手術後は、子宮が元に戻る生理痛のような痛みがあります。痛み止めが使用できますので遠慮なくおしゃってください。
★麻酔は2時間ぐらいでさめてきますが、半日ぼーっとしてます。 当日、または翌日帰ることができます。 ただし、車の運転は危険ですので、タクシーかお迎えを頼みましょう。
★付き添いの方は、手術中はお部屋や待合室で待っていただくことになると思います。
大体の処置は、保険適用になりますので2〜3万円ぐらいになります。もちろん、生命保険の手術適用になることが多いでしょう。
流産後の処置 (12週以降)
《誘発分娩》
週数が進んでおり赤ちゃんが大きくなっている場合で子宮内ですでに死亡している場合(稽留流産)、子宮内容除去術が行うことができない場合に行われる処置です。
★子宮口が固く閉じている場合など前の日から処置(2〜3分)をします。
勤務していた病院では前日にほとんど子宮口にラミナリアをいれていました。
海草の茎でできており水分を含むと膨らみ子宮口を開きます。
大中小の大きさがあり、1度のみ、または、子宮口が開いてきたら再度大きいサイズをいれかえたりします。
なお、赤ちゃんの週数が進んである程度大きい赤ちゃんの場合は、その後バルーンという風船のようなものを入れる病院もあります。
★子宮口がある程度開いてきたらプレグランジンという膣錠を使用します。大体2.5時間ごとに膣の中にいれていきます。
★普通のお産のように痛みがきて子宮口が開き、赤ちゃんと胎盤が娩出されます。
★やはり、経産婦さんの方が経過は早いです。
希望されれば、腰椎麻酔などで痛み止めもできます。
★週数が進んでいる場合は、普通のお産のように子宮が元に戻るのに時間がかかります。
できるだけ安静が望ましいので、サポートしてくれる方がいるといいですね。
入院も術後3日ぐらいとなります。もちろん退院後1週間は安静は必要です。
★20週頃になると乳腺が発達している為分娩・術後母乳が出てくることが多いです。
分娩後から母乳を抑える薬(パーロデル)を飲みます。副作用として、頭痛、吐き気、鼻閉感などあります。
入院費用は、、出産育児一時金 ぐらいの額になるでしょう。
流産、死産後の生活
《子宮内容除去術の場合》
・術後2〜3日間はなるべく安静にしましょう。
・処方された内服薬(収縮剤、抗生剤)は必ず内服
内服後30分ぐらいでお腹が、ぎゅっと収縮する痛みがくるが問題ないです
・出血は大体1週間〜10日ぐらい続きます。下腹部痛は1〜2日ぐらいでおさまります。
・高熱や出血が流れるように出てくる、増えてくる、血の塊(親指大)が出る、出血に悪臭がある、内服とは関係なく痛み(下腹痛)が持続または増強する場合には受診(内容物が残っている可能性がある)
・出血が多い場合には入浴や性交を制限する。
・術後1週間ぐらいで受診するところがほとんどです。必ずうけましょう。
・次回の妊娠は子宮のためにも2回生理がきてからのほうがいいでしょう。
・術後初めての月経は大体4〜6週後ぐらいです。ちなみに私は6週後でした。その後は今まで通りの周期できました。
・退院後の診察までシャワーのみで、次回受診後から入浴可能
《誘発分娩》の場合
・退院後2週間はなるべく安静が必要です
・退院後の診察までシャワーのみで、入浴は医師の許可が必要です。
・処方された内服薬(収縮剤、抗生剤)は必ず内服しましょう。
内服後30分ぐらいでお腹が収縮する痛みがきますが、問題はありません。
・出血は大体3週間〜4週間ぐらい続きます
・高熱や出血が流れるように出てくる、増えてくる、血の塊(親指大)が出る、出血に悪臭がある、内服とは関係なく痛み(下腹痛)が持続または増強する場合には受診しましょう。(内容物が残っている可能性がある)
・性生活は出血がなくなり、1ヶ月後ぐらいから許可が下りるところが多いでしょう。
・次回の妊娠は子宮のためにも2回生理がきてからのほうがいいでしょう。
・頸管無力症の場合は次回の妊娠後早い時期に子宮口をしばる手術を行います。
・術後初めての月経は大体4〜6週後ぐらいです。
流産後の赤ちゃんと死産届け
12週以降の流産後赤ちゃんは、業者さんが死産届を提出し、死胎火葬許可書を受け取り火葬場へとつれていってくれます。(病院が手配してくれますが、手数料がかかります))
私の場合、赤ちゃんは掻爬だったため、かたちは残っていませんでしたが、実際にお別れしたかったので、火葬場に行ってお別れしました。
火葬場で納骨入れを購入しましたが全く何一つ残りませんでした。
でも、気持ちの整理が少しでもできたような気がしました・・・
手順としては、
・死産の届出 (役場の戸籍課 )・・病院より死産証明書 をもらい印鑑を持参して続きを行います。
・死胎火葬許可交付申請書(用紙は届出先にあります)を記入し許可書をもらいます。
・火葬場に電話し火葬予約する。
(分娩後24時間過ぎなければ火葬できないので、翌日以降の予約。火葬までは病院が預かってくれています)
・赤ちゃんと死胎火葬許可書を持って、火葬場に行きます。
*葬儀場などで葬儀を行う場合は、葬儀場にまず連絡しましょう。
産前産後休暇・出産手当金 ・出産育児一時金
妊娠4ヶ月(85日)から流産・死産した場合でも産前産後休暇・出産手当金 ・出産育児一時金が利用できます。
★産前産後休暇・・ 妊娠4ヶ月(85日)から流産・死産した場合でも労働基準法第65条妊娠4ヶ月からで産休を取れる(就業させてはいけない)と決まっています。
産前は有給休暇となっている方が多いと思いますが、産後休暇はとれますのでゆっくり休むためにもとりましょう。
★出産手当金 ・・ 出産手当金は、出産の日(出産の日が出産の予定日後であるときには、出産の予定日)以前42日(多胎妊娠の場合においては、98日)から出産の日後56日までの間で、労務に服さなかった期間、支給されます。
ただし、会社から報酬の全部又は一部を受けることができるときは、その期間出産手当金は支給されません。
★出産育児一時金 ・・分娩と同額 出産育児一時金は、被保険者が出産した場合に、一時金として39万円支給されます。
流産、早産は思いがけずに起こり、本当に悲しい出来事です。
無理に悲しみをおしころさず、たくさん泣きましょう。
ご家族の方々も本当に悲しいですね。何をしてあげたらいいか、なんと声をかけてあげたらいいかと悩むことと思います。
声をかけなくても、そばにいてくれるだけで十分だと思います。
一刻も早い回復をお祈りいたします。